取材・文:EatMedia編集部
クレームは適切に対応すれば、むしろ顧客ロイヤルティを高めるチャンスです。炎上を防ぎ、信頼を回復する実践的な対応方法を解説します。
はじめに
「料理が冷めている」「注文した料理が来ない」「接客態度が悪い」——飲食店を経営していれば、クレームは避けられません。
しかし、適切に対応すれば、クレームを言ったお客様がリピーターになることもあります。本記事では、クレーム対応の基本から実践テクニックまでお伝えします。
鉄則1:初動対応が全てを決める
クレーム対応の基本ステップ
1. 傾聴(まずは話を聞く) |
NGとOKの対応例
NG対応
お客様:「注文してから30分経つんだけど」 |
OK対応
お客様:「注文してから30分経つんだけど」 |
鉄則2:クレームの種類別対応法
タイプ1:料理に関するクレーム
よくあるケース
- 髪の毛が入っている
- 冷めている
- 味が薄い/濃い
- 注文と違う
対応手順
STEP1:料理を下げる |
タイプ2:待ち時間に関するクレーム
対応のポイント
✓ 待ち時間の目安を事前に伝えておく |
対応例
「ご注文から○分お待たせしており、 |
タイプ3:接客態度に関するクレーム
最も難しいのが接客クレームです。
NG対応
「そんなつもりはありませんでした」 |
OK対応
「不快な思いをさせてしまい、 |
鉄則3:責任者が出るべきタイミング
即座に責任者が対応すべきケース
- お客様が激しく怒っている
- 異物混入等の重大な問題
- 金銭的補償が必要な場合
- SNSに投稿すると言われた場合
対応レベルの判断基準
| レベル | 内容 | 対応者 |
|---|---|---|
| Lv.1 | 軽微なクレーム | スタッフで対応 |
| Lv.2 | 料理の作り直し等 | リーダーor店長 |
| Lv.3 | 返金・SNS投稿予告 | 店長or責任者 |
鉄則4:補償の判断基準
補償の種類と使い分け
1. 口頭での謝罪のみ
- 軽微な不手際
- お客様が納得している場合
2. ドリンク・デザートのサービス
- 提供が遅れた
- 軽度の不備があった
3. 該当商品の料金無料
- 料理に明確な問題があった
- 異物混入
4. 会計全額無料
- 重大なトラブル
- 食事を楽しめなかった場合
補償提示の言い回し
控えめな提示: |
鉄則5:クレーム後のフォロー
その場で完結させない
対応後のフォロー: |
クレーム記録の重要性
記録すべき項目
- 日時・担当者
- お客様の特徴(可能な範囲で)
- クレーム内容
- 対応内容
- 補償の有無
- 再発防止策
記録の活用
週1回のミーティングで共有 |
よくあるクレームと対応例
ケース1:「予約したのに席がない」
対応: |
ケース2:「子供が騒いでうるさい」
対応: |
ケース3:「会計が間違っている」
対応: |
絶対にやってはいけないNG対応
NG1:言い訳をする
「人手が足りなくて」 |
NG2:他人のせいにする
「新人が対応したので」 |
NG3:笑顔で対応
申し訳なさそうな表情で対応すべき |
NG4:お客様の前で犯人探し
「誰が対応したの?」 |
悪質クレーマーへの対応
見極めるポイント
- 過度な補償を要求する
- 恫喝や脅迫的な言動
- 同じ人が何度もクレームを言う
対応方法
1. 毅然とした態度で対応 |
クレームを減らす予防策
事前の声かけ
「お料理は15分ほどお時間をいただきます」 |
スタッフ教育
月1回のロールプレイング
- クレーム対応の練習
- NG対応とOK対応の確認
- 実際のケースを共有
クレームをチャンスに変える
「クレームをくれたお客様は、改善の機会を与えてくれた恩人」
適切に対応すれば、むしろ固定客になることも多いのです。
クレーム対応の基本は「誠意」です。
マニュアル通りの対応だけでなく、お客様の気持ちに寄り添い、心からの謝罪と解決策を提示することが信頼回復の鍵となります。




