取材・文:EatMedia編集部
デリバリーサービスは、店舗の商圏を大きく広げられる施策です。主要プラットフォームの特徴から、成功のポイントまで徹底解説します。
デリバリーを始めるべき理由
市場の拡大と可能性
「Uber Eatsだけで月商100万円を達成しました」(大阪のピザ店オーナー)
デリバリー市場の成長
- 2020年比で市場規模2.5倍
- 利用者の60%が月1回以上注文
- 平均客単価:1,500〜2,000円
デリバリーのメリット
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 商圏拡大 | 半径3〜5kmまで配達可能 |
| 座席数制限なし | 無限に注文を受けられる |
| 新規顧客獲得 | アプリユーザーにリーチ |
| 天候の影響軽減 | 雨の日でも売上確保 |
| 配達員不要 | 自社で配達スタッフを雇わなくてOK |
主要プラットフォーム比較
Uber Eats
特徴
- 国内最大級のユーザー数
- 若年層の利用が多い
- 写真・レビュー機能が充実
手数料
- 初期費用:無料
- 注文手数料:35%(変動あり)
- サービス料:10%(お客様負担)
向いている業態
- ピザ、ハンバーガー
- カフェ、スイーツ
- エスニック料理
出前館
特徴
- 老舗の安定感
- 配達員の数が多い
- キャンペーンが豊富
手数料
- 初期費用:無料
- 注文手数料:30〜40%
- サービス料:お客様負担
向いている業態
- 丼もの、寿司
- ラーメン、中華
- 弁当、定食
menu
特徴
- テイクアウトにも対応
- 手数料が比較的安い
- レストラン検索が充実
手数料
- 初期費用:無料
- 注文手数料:25〜35%
- サービス料:10%(お客様負担)
向いている業態
- カフェ、洋食
- 和食、居酒屋メニュー
Wolt
特徴
- 北欧発、デザイン性が高い
- サポートが手厚い
- 配達品質が高い
手数料
- 初期費用:無料
- 注文手数料:30%
- サービス料:お客様負担
向いている業態
- おしゃれカフェ
- 高級料理
- スイーツ
導入の手順
ステップ1:プラットフォーム選定
選定基準
- 地域のシェア - 自店舗エリアでの配達員数
- ターゲット層 - ユーザーの年齢・属性
- 手数料 - 利益が出る水準か
- キャンペーン - 初期手数料割引などの有無
おすすめの組み合わせ
- 都市部:Uber Eats + 出前館
- 郊外:出前館 + menu
ステップ2:登録・審査
必要書類
- 営業許可証
- 身分証明書
- 口座情報
- メニュー写真
審査期間
- Uber Eats:1〜2週間
- 出前館:2〜3週間
- menu:1〜2週間
ステップ3:メニュー設計
デリバリー向けメニューの条件
✅ 向いている料理
- 温かさをキープできる
- 見た目が崩れにくい
- 30分経っても美味しい
- 容器に収まりやすい
❌ 向いていない料理
- 生もの(衛生上のリスク)
- スープ料理(こぼれやすい)
- サラダ(水っぽくなる)
- 揚げたて必須の料理(冷めると美味しくない)
メニュー数の目安
- 開始時:5〜10品
- 人気商品を厳選
- 徐々に拡充していく
ステップ4:価格設定
価格戦略
デリバリー価格 = イートイン価格 + 手数料分 + 容器代 |
注意点
- 高すぎると注文が来ない
- 安すぎると赤字になる
- 競合店との価格バランスを見る
ステップ5:写真撮影
デリバリーでは写真が命
撮影のポイント
- プロに依頼(1商品3,000円〜)
- 明るく、美味しそうに
- シズル感(湯気、ツヤ、断面)
- 白背景で商品を際立たせる
NG写真
- 暗い、ボケている
- 盛り付けが雑
- 容器のまま撮影(商品そのものを撮る)
成功のための運用ノウハウ
1. 調理時間の設定
適正な調理時間
- 通常時:15〜20分
- ピーク時:25〜30分
ポイント
- 余裕を持った時間設定
- 時間内に完成させる(遅延は評価を下げる)
- 混雑時は一時停止機能を活用
2. 容器・梱包の工夫
容器選び
- 密閉性の高いもの
- 持ち運びやすい形状
- 見た目が良い(開けた瞬間の印象)
梱包テクニック
- ソースは別添え
- 仕切りで料理を分ける
- ナプキン・ウェットティッシュ同梱
- 店舗カード・クーポンを入れる
3. タイムセール・キャンペーン
効果的なキャンペーン
平日ランチ割引
11:00〜14:00限定 |
新規ユーザー向け
初回注文1,000円OFF |
雨の日特典
☔ 雨の日は配送料無料 ☔ |
4. レビュー対策
高評価を得るポイント
- 料理の味・ボリューム
- 梱包の丁寧さ
- 調理時間の正確さ
低評価の主な原因
- 料理が冷めている → 保温容器の使用
- 見た目が崩れている → 梱包の改善
- 量が少ない → ボリューム表記を明確に
レビュー返信
- 高評価:感謝のメッセージ
- 低評価:謝罪と改善策の提示
5. データ分析と改善
チェックすべき指標
| 指標 | 目標値 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 評価 | 4.5以上 | アプリ管理画面 |
| 受注率 | 80%以上 | 表示数÷注文数 |
| 平均客単価 | 1,500円以上 | 売上÷注文数 |
| リピート率 | 30%以上 | プラットフォーム提供データ |
改善のPDCA
- 人気メニュー分析 → トップに配置
- 不人気メニュー → 価格見直しor削除
- 時間帯分析 → キャンペーン実施
よくある問題と対策
問題1:注文が来ない
原因
- 写真が魅力的でない
- 価格が高すぎる
- 配達エリアが狭い
対策
- 写真をプロ品質に差し替え
- 競合の価格をリサーチ
- 配達エリアを広げる(要相談)
- キャンペーンで露出を増やす
問題2:調理が間に合わない
原因
- イートインと同時対応で混乱
- オペレーションが未整備
対策
- ピーク時はデリバリーを一時停止
- デリバリー専用の調理場を確保
- 作り置きできるものは事前準備
問題3:赤字になる
原因
- 手数料35%が重い
- 容器代が高い
- 値上げができていない
対策
- デリバリー価格を適正化
- コスパの良い容器に変更
- 原価率の低いメニューを増やす
デリバリー専門店(ゴーストキッチン)という選択肢
ゴーストキッチンとは
特徴
- デリバリー専門の調理場
- 店舗不要、人件費削減
- 複数ブランドの運営が可能
初期費用
- 厨房レンタル:月10〜30万円
- 設備投資:50〜100万円
向いている人
- イートイン店舗を持たない
- 複数業態を試したい
- 初期投資を抑えたい
成功事例:月商150万円達成
店舗情報
- 業態:ハンバーガー専門店
- 立地:住宅街
- 従業員:3名
実施した施策
- Uber Eats・出前館・menuの3社に登録
- 写真をプロに依頼(費用5万円)
- デリバリー専用メニューを5品開発
- 平日ランチタイム20%OFFキャンペーン
- リピーター向けにクーポン同梱
結果
- デリバリー売上:月150万円
- 評価:4.7(Uber Eats)
- リピート率:40%
- イートイン+デリバリーで月商300万円達成
オーナーのコメント
「最初は手数料が高いと思いましたが、座席数の制約がなくなり、結果的に利益が増えました。写真と梱包にこだわったのが成功の鍵でした」
デリバリーは今や飲食店の必須チャネルです。まずは1つのプラットフォームから始めて、徐々に最適化していきましょう。




