取材・文:EatMedia編集部
日本フードサービス協会が12月17日に発表した2024年11月の外食産業市場動向調査によると、全業態の売上高は前年同月比107.2%と好調を維持しています。
全業態で売上が好調に推移
2024年11月の外食産業全体の売上高は、前年同月比で107.2%となり、19ヶ月連続でプラス成長を記録しました。2019年同月比でも103.8%となり、コロナ前の水準を完全に上回る結果となりました。
業態別の売上高推移(前年同月比)
| 業態 | 売上高 | 客数 | 客単価 |
|---|---|---|---|
| ファストフード | 109.5% | 102.3% | 107.0% |
| ファミリーレストラン | 106.8% | 101.5% | 105.2% |
| パブ・居酒屋 | 108.2% | 103.8% | 104.2% |
| ディナーレストラン | 110.3% | 104.1% | 106.0% |
| 喫茶 | 105.1% | 99.8% | 105.3% |
インバウンド需要が追い風に
特に都市部の飲食店では、訪日外国人観光客の増加が売上を押し上げています。
観光庁の発表によると、2024年11月の訪日外客数は 289万人(前年同月比35.2%増)に達し、コロナ前の2019年同月比でも114.5%と大幅に上回っています。
「外国人のお客様が全体の3割を占める日もある。英語メニューとキャッシュレス対応が必須になった」(浅草・和食店オーナー)
客単価上昇の背景
全業態平均の客単価は前年同月比105.8%と、売上増加の大きな要因となっています。
客単価上昇の3つの要因
- 原材料費高騰の価格転嫁 - エネルギーコストや食材費の上昇を適正価格に反映
- プレミアム志向 - 外食頻度は減っても1回あたりの質を重視
- アルコール注文の回復 - 居酒屋業態で飲み放題以外の単品注文が増加
課題は人手不足の深刻化
好調な売上の一方で、人手不足は依然として深刻です。
日本フードサービス協会の調査では、 76.3%の企業が「人手不足」と回答しており、前年同期(68.5%)から悪化しています。
企業の対応策
- 時給の引き上げ - 都市部では時給1,300円超が標準に
- 外国人労働者の活用 - 特定技能ビザでの採用が増加
- 営業時間の短縮 - 深夜営業を取りやめる店舗も
2025年の見通し
日本フードサービス協会は、2025年の外食産業市場規模を 28.2兆円(前年比105.2%)と予測しています。
成長を支える要素として以下が挙げられています:
- インバウンド需要の継続的な拡大
- 大阪万博(2025年4月開催)による関西圏の需要増
- キャッシュレス決済やデリバリーの定着
ただし、人件費や原材料費の上昇による収益性の悪化が懸念材料となっています。
出典:一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査2024年11月度」




